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2024年6月1日土曜日 NHK総合 22時~【土曜ドラマ】パーセント(4)最終回「憧れを越えて」

そうなんです。

ダメダメな新米プロデューサー吉澤未来(伊藤万理華)はようやく「ダイアローグ」を実践し始めました。主演の宮島ハル(和合由依)も「自分であること」を演じる方向で撮影現場では上手くギアが噛み合います。 

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吉澤の恋人町田龍太郎(岡山天音)が降板した後、吉澤が憧れのドラマ脚本家宇佐美のどか(余貴美子)が登場、ドラマ作りに参加します。

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ここで再び吉澤のダメぶりが復活。

憧れの脚本家宇佐美に何も言えないのです。同僚の蘆田(結木滉星)にそれを指摘された吉澤は恋人の町田にドラマを手伝って欲しいと頼みますが、町田は断ります。自信喪失して吉澤は現場を避けて、拗ねて自分からも顔を背けます。

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吉澤のダメぶりがすごいです。実際にこんな酷いプロデューサーが現場に存在することは、リアルにはあり得ないと想像しますが。まぁ、そこはフィクション(ドラマ)です。(笑)

別れた恋人町田龍太郎の置き土産、DVD映像を観て吉澤は、宮島ハルと同様に「自分であること」を受け入れることの重要性にようやく気付きます。

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しかし幼稚で独善的な自分に気付いて、さらに落ち込む吉澤。

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宮島ハルは「だからドラマを作るのではないか」と言うのです。 

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吉澤は「結局、障害者、健常者という壁とは無関係に、人間同士の真の関わり合いこそがこのドラマのテーマなんだ」と気付きます。

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障害者:健常者という構図に縛られていた自分から解放されます。これこそ、このドラマのテーマですから。

そしてドラマのラストシーンの撮影。

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あらかじめ用意された(preestablished)調和(harmony)は、見事に裏切られます。

障害者も健常者も無い。スクールカーストという差別の向こう側へ突き抜ける生き方が提示されて、大団円。

難しいテーマをドラマは、見事な調和に運んでゆきます。

やられた!・・・という感想です。良い意味で。

文:鉄道チャンネル住田至朗

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