権力闘争は 岐路にたちます

©NHK

NHK総合「光る君へ」 5月5日(日)20時放送 第18回「岐路」。

子供の日でした。柏餅食べながら見ましたよ。(笑)

筑前守で太宰府に赴任していた藤原宣孝(佐々木蔵之介)が帰京。藤原為時(岸谷五朗)の屋敷に土産を持って訪れました。まひろ(吉高由里子)は、宋には科挙という制度があって身分を問わず有能であれば政治ができると聞き宋に強く憧れます。

道隆の死から17日後、一条天皇は道兼(玉置玲央)を関白にしました。

しかし道兼は関白になった7日後、疫病で世を去ります。35歳の若さでした。

まひろの母を怒気に任せて殺めた道兼は、関白になれず酒に溺れる自暴自棄の日々を道長に救われて以降、まるで別人の様な良い政治家になっていました。たぶん玉置玲央さん本来の魅力が、出ていた様です。

まひろは、父為時と母の仇であった道兼の死を悼み、琵琶を弾きました。

第8回で突然家を訪れた道兼に、覚悟を決めたまひろが琵琶を聴かせたことを思い出します。

内裏では、道兼の後継を巡り伊周(三浦翔平)と道長(柄本佑)が取り沙汰されます。

不思議なのは、関白道兼を含め道長と伊周を除く権大納言以上の公卿が疫病で皆死に絶えたのは、伊周の父関白道隆と伊周父子の「貴族は疫病にならない 疫病は放置していればよい」という明らかな失政のもたらした悲劇なのです。その失政の責任を冷静な藤原実資(秋山竜次)ですら口にしないのは何故なのでしょう。実資自身が伊周の関白就任に強く反対しているにも関わらずです。

伊周は妹中宮の助言に従って、それまでの出過ぎた態度を改めて「人望」を得るために二条邸に公卿を集め摂待します。

ききょう(ファーストサマーウイカ)が中宮に賜った菓子を持参してまひろを訊ねてきます。内裏での伊周と道長の後継争いについて、ききょうは「贅沢を許さず、厳しい道長は公卿や女官に人気がない上、権勢欲もなさそう」とまひろに伝えます。このシーンがトップ画像です。

その夜、大学寮の試験を終えた弟惟規(高杉真宙)が帰宅、夕餉の席で惟規が学生達の間で白居易の『白氏文集』、その中の「新楽府」が人気だと話します。まひろは民に代わって為政者を正しているという「新楽府」の入手を惟規に頼みます。

一方で一条天皇の母詮子(吉田羊)は内裏で天皇に道長を関白にせよと泣きながら迫ります。 

©NHK

吉田羊さんの演技、迫力と強い説得力に溢れていましたね。正に「岐路」を左右したのは、天皇の母の志だったのです。

一条天皇は、道長に内覧の宣旨を下します。怒り狂う伊周は、荒々しく中宮を責めました。あたかも亡くなった父関白道隆の末期と瓜二つです。

肥前の守となったさわがまひろに別れを告げに来ました。

そして道長は右大臣となり内大臣の伊周を越え公卿のトップになります。 

©NHK

政権のトップに就いた道長は、まひろに言われた政治の志を一人考えています。

©NHK

そして二人が逢瀬をした廃屋を訊ね、偶然まひろと出会いますが、二人は言葉も交わさずすれ違って行くのです。

第18回は、ここまででした。19回は「放たれた矢」。

はてさて、如何なる矢が放たれるのでせうか。

これは、お騒がせの花山院さま再登場?(笑)

文:鉄道チャンネル住田至朗

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事